昔は通信販売というと、
ちゃんと届くのかどうか、
ちゃんとした物なのかが
届いてからじゃないと分からないので
不安を抱く人が多いものでした。
しかし最近では
通信販売も商品やサービス、
配送方法なども多様化し、
洋服や家電から、
日用品や食品にいたるまで、
何でもかんでもネットなどの通販で
買うという人も増えてきています。
中には未だに偽ブランド品や
悪質な商品を売る業者や、
物が届くのが遅い上に
問い合わせの対応が
悪いショップなんかもあるようなので
注意が必要です。
そんな中で
消費者の信頼を得るためか、
よっぽど商品に自信があるのか、
よく目にするようになったフレーズ
「全額返金保証」。
商品を使用して
満足できなかったり
効果を感じられなかったら、
購入から指定の日数以内だったら
全額返金しますよ、
というなんとも有難い
うたい文句ですが、
本当に全額返金してくれるのでしょうか。
業者としても
売り上げ合っての商売のはずなのに、
そんな制度があったら
大赤字なのではないのでしょうか。
今回はそんな全額返金について
調べてみました。
全額返金の仕組みって一体どうなっている?
商品を試しに使ってみたけど
効果がなかったり
満足できなかった場合に、
商品を返品して
全額返金してもらうというキャンペーン。
家電からダイエット食品・サプリ、
基礎化粧品など
様々な広告で
こういったキャンペーンを
見かけます。
数年前の
まだあまり見かけなかった頃には、
ぱっと見て聞いて
インパクトがあるので、
そのうたい文句だけでも
広告効果は絶大でしたよね。
他の企業も続々と
同じフレーズを使いだしたのは、
やはり広告効果もあるし
売り上げ的にも
問題ないからでしょう。
このフレーズには、
「効果がなかったら
『全額返金します』と言えるぐらい
自信のある商品ですよ」
という説得力と、
「もし試してみて合わなくても
返金しますので大丈夫ですよ」
という安心感の二つの効果があります。
消費者にとって一番気になる
「効果」と「損得」の問題を
まとめて解決できる、
魔法のような言葉ですよね。
これでまんまと
購入にいたってしまう
消費者も多いようですが、
果たして本当に
全額返ってくるのでしょうか。
中には業者だけでなく、
消費者の中にも悪質な人がいます。
全部使いきって
効果もあったにも関わらず、
全額返金を要求して
また別の業者にも
同じことを繰り返すような人も
いるでしょう。
もしこのような人が大勢いたら、
この全額返金制度は成り立ちません。
しかし、
一度購入して使ってしまうと、
返品のために連絡したり
送付したりが面倒になったり、
その制度自体のことを
忘れてしまったり、
使ってしまった罪悪感や
遠慮などの様々な理由から、
なかなか実際に全額返金にまで
こぎつける人は少ないでしょう。
業者はおそらく
そこまで計算した上で、
この制度を取り入れても
問題はないと判断して
実行しているのだと思います。
面倒な手続きのものが多い?気をつけたい落とし穴はある?
調べてみると、
返金率を具体的に出しているところは
見つけられませんでしたが、
返金するのにも色々な条件があり、
実際にすべての手続きをして
返金にまで持ち込める消費者は
多くはなさそうです。
その理由としては、
1.送料や手数料は自己負担である
2.説明書や付属品、おまけなどまで
全ての物を揃えて返さないといけない
3.商品を正しく使用した上で
効果がなかったのか、
しつこく聞かれる
4.コールセンターが繋がりにくい、
繋がらない、たらい回しにされる
といったことが挙げられます。
悪質な業者だと、
4もわざと繋がらない・
たらい回しにしている
可能性もあります。
そんなこんなしているうちに、
返金保証期間が切れてしまった、
なんてことになるかもしれません。
ちなみに1の送料については、
購入時に送られてきた
送料も含む場合があります。
送料のほか、
返金のための振り込み手数料も
差し引かれた状態で
振り込まれることもあるようです。
効果がなかったので
全額返金してくれと電話しても、
何やかんやと条件を言われて
承認されず、
「聞いていない」と言っても
「契約書にちゃんと書いてある」
と言われてしまいます。
だらだらと長文が書かれた
契約事項なんて
よく読まずに同意する人も
多いと思いますが、
後々こうやって
言い逃れされることもありますので、
注意事項にはきちんと目を通した上で
契約するよう気を付けましょう。
まとめ
全額返金保証しますとうたうことは、
消費者に安心感と
商品に対する信頼感を与えます。
しかし、実際は
手続きが面倒だったり
忘れて期日が過ぎていたり、
罪悪感から返金を諦めてしまったりと、
全額返金を
実際に利用する人は
少ないようです。
業者はそもそも
そのあたりを考慮した上で
「宣伝文句」として
全額返金という言葉を
使っているのです。
また、返金してもらおうとしても、
電話が繋がらなかったり
色々と条件をつけられたり、
送料や手数料を
支払わないといけなかったりと
スムーズにはいきません。
「契約書に書いてあり、同意されたはず」
と言われたらそれまでですので、
契約書に同意する際には
注意事項をよく読んで、
納得した上で
同意するよう気を付けましょう。
まあ、世の中やっぱり
そんなうまい話はない
ということですね。