仕事から離れてのんびり過ごせる
休日っていいですよね。
趣味の時間にあてたり家族や恋人、
友人と楽しんだり、
ゴロゴロと一日寝てすごしたり。
でもそんな穏やかな一日を
一瞬にしてぶち壊してしまう、
上司からのメール…。
これって返信しないと
いけないのかどうか、
迷うところですよね。
休日に来る上司からのメールって
法律上はどうなのか、
またその対処法について
調べてみました。
のんびりしたい休日に上司から仕事のメールが!これってどうなの?
私にも経験がありますが、
自分が休みの日に来る
仕事の連絡って
とっても不愉快ですよね。
のんびり休日を楽しんでいたのに、
急に現実に引き戻された感じがします。
たまに内容によっては
「それ今連絡する必要ある?!
明日出勤してからでよくない?!」
と言いたくなるようなことも。
これってそもそも合法なのでしょうか?
休日の仕事のメールの返信強制は“労働時間”とみなされる
会社によっては休みの時でも
常に電話やメールで連絡が
取れるようにしておくよう
言われているところもあるようです。
しかし、これって実は
“労働時間”とみなされる行為なんです。
“労働時間”とは、
「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」
をさしますので、
たとえ実質は休日でも、
メールや電話に出るように
強要するのであれば
それは“労働時間”とみなされ、
賃金が発生します。
賃金を払わなければ
労働基準法第37条1項に定められる
割増賃金の規定に違反することになります。
電話やメールがなくても“実労働日”になる
休日であっても電話やメールに
出られるようにしておくよう
義務付けられている会社の場合、
休日にもし何の電話も
メールもなかったとしても、
その対応が義務付けられている限り
その日は休日ではなく“実労働日”となります。
会社は労働者に対して
「1週間のうち1日」
または
「4週間のうち4日」
以上の休日を与えるよう
労働基準法第35条に定められていますので、
こちらも違反することになります。
“労働時間”ならメールに返信すれば給料がもらえる?
しかし、実際に電話に出たり
メールを返信したりしていたとしても、
賃金をちゃんと払っているという
会社はほとんどないでしょう。
そもそも、
それが法律違反だと認識していない
会社や上司が多いようです。
昔ながらの古臭い考えで、
「いかに会社に対して忠誠心を尽くせるか」や
「公私問わず常に仕事のことを考えているか」
という間違った見方で部下を評価しているんです。
困りますよね、ばかげていると思います。
しかし、今後もうまく付き合って
いかなければならない上司ですので、
「違法なので給料出して」
とストレートに言うのもはばかられますよね。
そういう時はいったいどうしたらよいのでしょうか?
知っておきたい休日の上司へのメール返信テクニック
休日に上司からメールが来た場合、
いっそ無視してしまいたい
気持ちもありますが、
翌日からまた顔を合わせて
仕事をすることを考えると気が引けますよね。
こんな対処方法があります。
1.急ぎの用件かどうかを確認する
もしその上司が違法だと
分かった上で連絡してきているのなら、
よっぽど急ぎの用件があるのかもしれません。
しかも担当であるあなたに
聞かないと分からないような内容で、
どうしても連絡せざるを得ない
状態ということも考えられます。
まずは、
「今手が離せませんが急ぎの案件でしょうか?」
と聞いてみましょう。
また、翌日出勤時や他の人では
対応できないのかも
失礼にならない程度に聞いてみましょう。
2.未読のまま無視して時間が経ってから返信する
電話やメールには応じず、
「出先でケータイのバッテリーが切れて見れなかった」
と言って帰宅後など大分時間がたった後で
一度その旨返信をしてみましょう。
なお、LINEなどの場合は
“既読”になるとウソだとバレて
余計角が立ちますので、
既読にならにように注意しましょう。
そもそもケータイを携帯するしないも
本人の自由ですから、
常に仕事のために
ケータイを持参しろと言うのなら
経費で出して欲しいですよね。
3.やんわりと“違法”であることを伝える
休日のメールの返信義務は
違法だということを
遠回しに伝えてみましょう。
今回だけ返信に応じておき、
翌日にそのことを
他の人も含めた雑談の中で、
「違法らしい」
ということをわざと
聞こえるように言ってみましょう。
たまたま休日に一緒にいた友人が
法律に詳しく、
「それは違法だ」と言っていたなどと
言うと説得力があります。
嘘はいけませんが、
実際に法律に詳しい知人がいれば
相談してみるといいですね。
違法だと気付けば
そもそも違法だとわかっている人に向かって
堂々と命令できる上司ってどうなの?
というところですよね。
過去、自分もこれで対応した上司がいましたが、
それでも改めなかったので
もっと上に匿名で報告しておきました。
匿名とはいえ、半ば誰からの通報かは
わかっているかもしれませんが・・・
それでも社内通達として出されたので、
メールは激減しましたね。
4.組合や労働基準監督署に申告する
組合のある会社であれば、
組合に訴えてみましょう。
ない場合やそれでも効果がない場合は、
最終手段で労働基準監督署に
是正申告をしてみましょう。
ただし、いくら会社側に
非があることとはいえ、
内部告発をした人間が
そのままその会社で
穏便に仕事が続けられるほど
世間は寛容ではないんですよね。
残念なことですが、
みんなが望んでいたことで
正しいことをしたとしても、
雇用主を敵に回すようなことをする
従業員にはみんな冷たいです。
業種によっては
その業界自体残るのは
難しくなる場合もあり得ます。
まずはしっかり雇用主と
対話をした上で
解決方法を探るのが一番です。
まとめ
休日に上司からのメールに
返信するよう強要することは
“労働時間”や“実労働日”とみなされ、
賃金が発生します。
支払われない場合は
違法となりますので
メールに応じる必要はありませんが、
角が立つのを避けるためにも
一応は返事をしておきたいもの。
急ぎの用件かなど確認するか、
事情がありメールが見れなかったと
伝えましょう。
後日やんわりと違法であることを伝え、
対話にも応じず悪質な場合は
労働基準監督署に申告をしてください。