浴衣といえば品があって夏でも凛とした爽やかなイメージ。
ですが実際は夏に着るので暑くて汗だくだし型崩れしやすくて、着る側は大変なんですよね。パリっとした生地にするために糊付けもしていますが、これが固すぎて着づらいという場合もあります。浴衣の糊や汚れを落とすには、自分で洗濯ってできるのでしょうか?
失敗しない浴衣の糊の落とし方って?水洗いをする時は色落ちや型崩れの防止を忘れずに
浴衣の糊が固すぎる場合や日常のお手入れとして糊や汚れを落としたい場合、自分で洗濯できるのか心配になりますよね。色落ちも気になりますし、浴衣ってどうやって糊や汚れを落としたらいいのでしょうか?せっかくのお気に入りの浴衣が傷んだり型崩れしたり、色落ちしてしまっては大変です。失敗してしまってからでは手遅れですので、正しい浴衣の糊の落とし方や洗い方の手順についてご紹介します。
1.浴衣をたたむ
浴衣の背中側で袖と袖を合わせ、袖の山や脇部分をきれいに合わせてたたみます。袖を合わせたまま内側に折り、さらに半分にたたみます。
2.つけ置き洗いする
1でコンパクトになった浴衣を、たらいや洗面台でつけ置き洗いします。洗剤は少量にし、20~30分間そのまま浸けておきます。
3.押し洗いする
つけ置きが済んだら浴衣全体を手のひらでやさしく押し洗いし、糊や汚れを落とします。衿袖など汚れが着きやすい部分は軽くもみ洗いをしましょう。生地が傷みますので強くこすらないよう気を付けましょう。
4.すすぎ、糊付け
水を捨てて入れ替えて、洗剤が落ちるまでよくすすぎます。浴衣のたたみが崩れていたら整えます。たらいや洗面台に糊を入れて少しずつ水をはります。糊の濃度は約4倍に薄めます。浴衣を浸け、まんべんなく糊が行き渡るように浸します。
5.脱水
糊付けが終わった浴衣をネットに入れ、洗濯機で30秒~1分以内の短時間だけ脱水します。
6.陰干しにする
しわを伸ばして軽くたたきながら、着物用の袖の広がるハンガーにかけて陰干しします。
手洗いは面倒かもしれませんが、浴衣をきれいに大事に着るには、この方法が一番です。
最近では「洗濯機で洗える浴衣」なんて物も販売されていますので、手洗いが面倒な方はそういった浴衣を選ぶとよいかもしれません。また、糊の量は仕上がりが固すぎたり緩すぎたりしたら、ご自分で調整されてみてください。
失敗したくない大切な浴衣の糊落としは、プロにお任せすることも考えて
浴衣はとってもデリケートな素材です。自分でそのまま洗濯機で洗ってはみたものの、よれよれで色も落ちて大変なことになった…なんてならないように、きちんとした方法でお手入れしたいものです。ですが浴衣の糊を落とすのって自分でやるには少々面倒。そんな時は、いっそプロの手を借りてしまいましょう。
クリーニング店に頼む
普通のクリーニング店でも浴衣のクリーニングや糊落としはやってもらえます。そのお店や地域にもよるようで、1,000円以下のところもあれば3,000円近くかかるところもあるようです。夏の終わり頃に値引きをする店などもあります。機械か手作業かなどの違いもあり仕上がりにも差があるようですので、お近くのクリーニング店に相談するか詳しく調べた上でお店を選びましょう。
糊についての注文を聞いてくれるところも
クリーニングに出す際には、糊付けについても相談をしてみましょう。糊を落とすだけでなく、仕上がりを「緩めで」とか「固めで」とか、「衿元だけ」など、お店によっては要望を聞いてもらえるところもあるようです。料金が割り増しになる可能性もありますので、その点も含めてまずは相談してみるのが一番です。
まとめ
頻繁に着るものではありませんが、浴衣って普段着る洋服とはお手入れ方法が違ってデリケートですので悩むところですよね。でも大事な浴衣はいつまでもきれいに着続けたいものですので、丁寧に糊付け・糊落としをしてパリッと美しい立ち姿が維持できるように正しく扱っていきましょう。