家の諸々の相続や高齢の両親の介護など、
長男や長男の嫁なら気になるところですよね。
実家から遠くに既に定住していて
戻ることができなかったり
戻るつもりがない人もいると思います。
家や土地は売るなり
兄弟や親せきと相談して
どうにかできますが、
どうしたらいいか迷うのが、
先祖代々のお墓の継承。
長男だけど
お墓の継承が難しい場合、
一体どうしたらいいのでしょうか。
長男はお墓を放棄しても良い?事前にしておきたい根回しとは?
お墓の継承については、
必ずしも長男が
継承しなければならない
という決まりはありません。
長男が何らかの理由で
どうしても継承できない場合は、
長男ではなく
他の兄弟や親せきが
継承することもできます。
ただし、長男お墓の継承権を
放棄する際に
気を付けるべき点が
いくつかありますので
注意してください。
1.遺言書がないか確認しておく
被相続人が残した遺言書に、
お墓や仏壇の継承についての
記載がないかを
確認しておきましょう。
誰に引き継ぐように
というような遺言がある場合は、
それに従う必要があります。
書面でなくても
口頭でもそういった
指定があった場合も
同様になります。
遺言がなければ
家計や地区の風習に従います。
2.兄弟や親せきの同意を得ること
相続するべき長男と
兄弟できちんと話し合いをした上で
お墓の継承権を決めましょう。
後々トラブルになることも
あり得ますので、
全員が納得できるよう話し合い、
また兄弟以外の親せきにも
その経緯や結果を話しておいた方がいいでしょう。
3.お墓の管理費や法要の実施、費用についても確認しておく
お墓には管理費がかかるものがあります。
また、〇回忌などの
法要も相続した者が
執り行わなければならなくなります。
通常相続をした者が
その管理や法要を取り仕切り、
費用も負担します。
法要であれば
相続人でなくても
参加する方は御仏前などとして
お金を出しますが、
それができない場合や
金額をどうするかなどは、
事前にどうするか
話し合っておいた方が
後々トラブルになりにくいでしょう。
4.お墓自体を処分する場合
お墓の継承者が
どうしてもいない場合、
お墓自体を解体・撤去して
更地にする「墓じまい」
をする人も増えてきています。
遠方で管理できない場合に
近くに移したり、
永代供養したりして
墓じまいする場合は、
まずは家族や親せきにその旨相談して
同意を得ることが大事です。
また、墓地の管理会社や
寺院に必ず事前に相談して
契約解除や檀家をやめる際の
必要な手続きや料金を
確認しておきましょう。
お墓を放棄する際の注意点やポイント
お墓を放棄する際、
手放す方は手が離れて簡単でいいですが、
面倒な問題は後々になってから
生じてくるものです。
次男などが一旦引き継ぎはしたけど、
家庭に何らかの変化があって
やっぱり次男も
お墓の管理を続けていくことが
難しくなった
などということもあり得ますので、
慎重に検討する必要があります。
また、兄弟など身近な家族には
気軽に相談できても、
疎遠になっている親せきでも
実は定期的にお墓参りに来ていた
という場合もあります。
特に墓じまいをする際には、
いつの間にかお墓がなくなっていた、
聞いていない…
などとトラブルになってしまう場合も
ありますので
親戚一同に知らせておきましょう。
お金が絡む部分では
特にトラブルは起きやすくなります。
お墓の維持・管理費や
法要の費用、
お墓や財産を相続する際の
相続割合などを決める際に
揉めることもあるかもしれませんが、
できれば家族間での
争いは避けたいものですよね。
しっかりとそれぞれが
納得のいく結果になるよう
話し合った上で決めましょう。
まとめ
少子化の影響で
お墓の相続も困難になり、
無縁墓地と化すところも
増えてきているといいます。
歴代のご先祖さまあっての
今の自分がここにいるわけですから、
兄弟・親せき間で
しっかり話し合いをして、
ご先祖を敬い
しっかりと供養を
続けていきたいものですね。