音楽室の壁の穴と吸音の関係って?どうして音が漏れないの?

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小学生のころ、大好きだった音楽の授業。

懐かしいなーと

しみじみ思い出してみてください。

音楽室の壁、

他の教室とはちょっと違っていませんでしたか?

壁に無数の穴が開いていたかと思います。

あの無数の穴、

何のために開いていたのでしょうか?

ただの飾り?

それとも、何か機能的に意味があるのか?

そんな疑問にお答えします!

吸音の土台!音楽室で使われている壁材は1種類じゃない!?

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まず、音楽室の壁で代表的なものは、

たくさんの穴が規則的に開いた

薄い板のようなものと、

虫がうようよと漂っているような

無造作の穴のものがあります。

前者の壁の名前を有孔ボードといい、

木でできています。

後者の壁の名前をジプトーンといい、

石膏でできています。

有孔ボードは、地域によって呼び方が変わり、

パンチングボード、ペグボード、

穴あきボードなどとも言われます。

ホームセンターにも売っており、

壁掛け収納のために購入する人もいるそうです。

ジプトーンも、

ホームセンターで買うことができます。

あの虫のような模様を

トラバーチン模様といいます。

どちらも、値段が比較的安く、施工が簡単です。

そうだったの!?音楽室の壁が吸音する仕組み!

有孔ボードもジプトーンも、

吸音効果があります。

防音効果の方が

聞き覚えのある言葉だと思います。

吸音とは、防音するための方法のひとつ

といったところです。

音には、

床や壁を振動させて伝わる固体音と、

空気を振動させて伝わる空気音があります。

固体音は、壁を叩いたり、

ドタドタ歩いたときに床が振動して、

それが隣の家の床や壁に伝わって聞こえる音です。

空気音は、人の話す声や楽器の音など、

空気を通して聞こえる音です。

音楽室では、

ピアノの振動が壁や床に伝わって、

音が他の部屋に漏れ(個体音)、

歌や楽器の音が空気を伝わって、

他の部屋に漏れます(空気音)。

他の教室に比べて、

音楽室は圧倒的に音量が多いので、

防音効果のある壁や床が必要なのです。

固体音と空気音を、

他の部屋に漏れないようにするのが防音機能です。

「吸音」「遮音」「防振」「制振」

をすることによって、

防音をすることができます。

その中でも、吸音についてフォーカスします。

音が発生したときに、

吸音材にその音エネルギーが吸収されます。

その時に、吸音材内で

音エネルギーが熱エネルギーに変わります。

熱エネルギーに変換できなかった分だけ、

音エネルギーのまま吸音材を通過します。

「遮音」は、文字通り、

音をさえぎることです。

しかし、「吸音」は、

音を熱エネルギーにできなかった分が、

壁の外に漏れてしまいます。

吸音材の繊維に音エネルギーが当たることで

熱エネルギーに変わるのですが、

繊維に当たる数が多ければ、

漏れる音の量も少なくなります。

より高い吸音効果を望むのであれば、

吸音材の密度の高いものを選ぶ

良いでしょう。

吸音材は、高い音を吸収しやすいようです。

低音の音を吸収するには、

有孔ボードやジプトーンが有効です。

それらの穴に音が入ることで、

音エネルギーを減退させることができます。

そして、ボード自体にも吸音機能があります。

ボード部分に音が当たることで、

音エネルギーが減退します。

音エネルギーという空気の波を、

いろんな障害物で

弱らせているということです。

吸音材という

密度の高いスポンジのようなものに、

有孔ボードやジプトーンで、

2重の防御をしているのです。

まとめ

質素な造りのように見えていた音楽室ですが、

実は防音に対して工夫を凝らしています。

子どものよりよい学習環境を生み出すために、

いろいろな人が知恵をしぼって

学び舎を造ってくれていたのですね。

もしまた見る機会があれば、

じっくり見てみると感慨深いですよ。

アドセンス本文下

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