妊娠初期のつわりは、吐き気だけでなく「においが急にだめになる」つらさも大きいです。冷蔵庫を開けた瞬間、炊きたてのごはん、油のにおい、洗剤、生ごみ、家族の夕飯づくり。体はしんどいのに、家の中では食事のことを毎日考えないといけないので、気持ちまで追い込まれやすくなります。
この記事を書いている2026年7月1日時点で、厚生労働省の母性健康管理サイトは、つわり症状は強いにおい、換気不足、高温多湿などで悪化しやすいこと、頻回の嘔吐は脱水や体重減少など妊娠悪阻につながることがあると案内しています。仕事に影響するほどつらい場合は、主治医等の指導を事業主へ伝える「母健連絡カード」も利用できます。
ここでは、においづわりでキッチンに立つのがつらい日に、わが家で見直した夕飯づくり、家族への頼み方、食事を完璧にしすぎない考え方、産院へ相談する目安をまとめます。診断や治療、薬の判断を家庭でするための記事ではありません。水分が取れない、吐き続ける、体重が急に減る、尿が少ない、症状が長く続くなど心配な様子がある時は、産院、医療機関、自治体窓口などに早めに相談してください。
においづわりは、気合いで片づけなくてよかった

妊娠前は平気だったにおいが、妊娠初期になって突然つらくなることがあります。私は特に、炊飯器の湯気、フライパンの油、冷蔵庫の中のにおい、排水口のにおいが苦手でした。夕方になると「そろそろ作らないと」と思うだけで気持ち悪くなり、キッチンへ行く前から疲れていました。
厚生労働省の「つわり」の解説では、強いにおい、換気不足、高温多湿などの環境で症状が悪化しやすいとされています。これは職場の配慮として書かれている情報ですが、家のキッチンにも当てはめやすいと感じました。つまり、キッチンがつらいのは気持ちの問題ではなく、環境が症状を強くしている可能性があるということです。
夕飯をきちんと作るかどうかより先に、「換気する」「炊飯器から離れる」「油を使わない日を作る」「生ごみを早めに袋へ入れる」を優先しました。料理の手順ではなく、においに近づく時間を減らすための見直しです。
妊娠初期のつわり全体をまとめて見直したい時は、こちらの記事も合わせて読みました。
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夕方のキッチンでつらくなった場面を、先に分けておく

においづわりの日は、「料理がつらい」とまとめてしまうと、どこを減らせばいいのか分かりにくくなります。私の場合は、つらい場面を細かく分けると、全部をやめなくても避けられる部分が見えてきました。
| つらかった場面 | わが家で減らしたこと | 代わりにしたこと |
|---|---|---|
| 炊飯器の湯気 | 炊き上がりに近づかない | 家族に混ぜてもらう、冷凍ごはんを使う |
| 油のにおい | 揚げ物、炒め物を減らす | レンジ、冷たいおかず、汁物を家族に任せる |
| 冷蔵庫のにおい | 何度も開けない | 食べるものを先に一か所へ出してもらう |
| 生ごみ | 調理後まで置かない | 小袋に入れて早めに閉じる |
| 洗剤や排水口 | 食後の片づけを無理しない | 翌朝に回す、家族に洗い物だけ頼む |
この表を作ってから、「今日は全部作れない」ではなく「今日は炊飯器と油だけ避ける」と言えるようになりました。家族に頼む時も、具体的に言えるほうが伝わりやすかったです。
お風呂の湯気やにおいも気持ち悪くなる時期だったので、湿度や温度がつらい日の考え方はこちらの記事も近いです。
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夕飯は、においを減らす・近づかない・任せるに分けた

妊娠中の食事は大切ですが、においづわりのピークに「毎食バランスよく、手作りで」と考えると苦しくなります。こども家庭庁は、妊娠中と産後の食事について「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」を案内しています。記事ではそれを、毎食完璧にするためではなく、数日単位で少しずつ整えるための目安として考えました。
わが家で夕飯を小さくした日は、次の3つに分けました。
- においを減らすもの: 冷たいおかず、レンジで温めるだけのもの、切らずに食べられる果物、個包装の主食
- 近づかない工夫: 炊飯器のそばに行かない、鍋を開けない、食べる直前までキッチンへ入らない
- 任せる家事: 炊飯器を混ぜる、魚や肉を焼く、洗い物、生ごみを閉じる、翌日の買い物メモ
生ごみや食材パックのにおいがつらい日は、自分で処理まで抱え込まず、家族に袋を閉じてもらうだけでもキッチンに近づく時間を減らせます。防臭袋は治療やつわり対策の代わりではなく、家事を小さく分けるための補助として見ると選びやすいです。
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冷たいものばかりでよい、特定の食品で治る、という話ではありません。体調が悪い日は「家族の夕飯を用意すること」と「自分が少しでも口にできること」を分けて考えるだけでも、気持ちが軽くなりました。
主食、汁物、たんぱく質、野菜を毎食そろえようとすると苦しくなる日は、家族用と自分用を分けました。自分は食べられるものを少量、家族は買ったものや作り置きも使う。数日単位で戻せばいい、と考えるようにしました。
水分や飲み物で悩む日は、こちらの記事のように「飲めるものを探す」方向で考えると少し楽でした。
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家族に頼む時は、お願いを小さく具体的にした

においづわりは見た目では伝わりにくいので、家族に「キッチンがつらい」と言っても、どの作業を代わればよいのか分かりにくいことがあります。私は最初、全部を察してほしくなってしまい、うまく頼めない日がありました。
そこで、お願いを小さくしました。
- 炊飯器を開けるところだけお願い
- フライパンを使う日は換気扇を先につけてほしい
- 食後の皿を水につけるところまでお願い
- 生ごみの袋を夕飯前に閉じてほしい
- 買い物はにおいの少ないものを選んでほしい
「夕飯を全部お願い」と言える日もあっていいと思います。ただ、毎回それを言うのがつらい時は、においが強い作業だけを切り出すと、頼む側も頼まれる側も動きやすくなりました。
キッチンに立つ時は、服の締め付けでも気持ち悪さが増えることがありました。夕方の家事前に服装をゆるめる話は、こちらの記事にもつながります。
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相談する目安を先に決めて、がんばれない日を責めない

つわりは個人差が大きいので、「このくらいなら大丈夫」と自分だけで決めにくいです。厚生労働省の解説では、頻回に嘔吐を繰り返すと脱水や体重減少など妊娠悪阻へ重症化することがあるとされています。1週間に2kg前後体重が減る、尿中ケトン体が陽性、妊娠12週以降も症状が残る場合は重症化のおそれがあるとも案内されています。
家庭では尿中ケトン体までは分からないことも多いので、私は次のような時は早めに相談する目安にしました。
- 水分があまり取れない
- 何度も吐いてしまう
- 尿の回数や量がいつもより少ない
- 体重が短期間で大きく減った
- 立っているのがつらい
- 家事や仕事が続けられない
- 症状が長引いて不安が強い
仕事に影響する場合は、健診で主治医等に相談し、必要があれば母健連絡カードを使って休憩、勤務時間、作業内容などの配慮を伝える方法もあります。家庭の中でも同じように、つらい環境から少し離れる、休憩する、食べられる時間を作ることは、甘えではなく体調管理だと思います。
夏場は水分がつらい日も重なりやすいので、水分が取れない時の考え方はこちらの記事にもまとめています。
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においづわりでキッチンがつらい日は、夕飯づくりをいつも通りに戻すことより、においに近づく時間を減らすこと、食べられるものを少し確保すること、家族や産院に早めに伝えることを優先してよいと思います。作れない日があっても、家族のごはんを買う日があっても、冷たいものだけの日があっても、それは失敗ではありません。今の体調に合わせて、家の台所の使い方を一時的に変えるだけです。
